12月25日。
友人たちは騒ぎ、家族は憩いの時間を過ごし、恋人たちは愛を囁きあう。そんな特別な日。
少し前までのぼくは「けっ!クリスマスはキリストの誕生日だろうが!愛だの恋だのしゃらくせぇ!!」とやさぐれていたのだが、今回のクリスマスは一緒に過ごす彼女がいる。クリスマス最高!!!
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これは
「えぇ…クリスマスにディズニー行くのぉ・・・今年のクリスマスは日曜日だし絶対混んでるよぉ・・・日程ズラして26日とかに行こうよぉ・・・絶対空いてるよ?」
とユメもキボーもないことを言っていたぼくが、
「クリスマス!?そんなのディズニーに行くしかないっしょ!!」
と手の平クルクル540°くらい回転するまでの話である。回りすぎだろぃ。
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0.クリスマスディズニーは甘くない。
クリスマスをディズニーで過ごす。
聞こえはいいのだが、それに伴う準備や予約は苛烈を極める。まず、チケットの獲得。
2023年1月の執筆時点で、ディズニーリゾートはパークでのチケットの販売を行っていない。ということは、事前にゲットしていなければ入園の資格すら得られないのだ。
ただですら、クリスマスが日曜日に重なったということで混むのが予想されるのに、今年はイベントワクワク割なるものを始めてしまった。
コ口ナワクチンを3回打っていたり、陰性の証明ができれば20%オフでチケットを提供しますよ、というものだ。
なるほどなるほど・・・
なんでそんなことするの~~~!?
さらに人が増えるじゃん!人が人を呼んでパークが人で飽和しちゃうよ~!?安くて混んでるより高くて空いてるほうがいいと思ってしまうのは悪いことなのかな~!?
ということで、混むのは分かりきっているディズニーだ。パーク開園と同時に入園しなければ快適に過ごすことは難しいだろうと判断。
地方住みのぼくたちは24日に横浜のホテルに泊まり、25日の早朝からディズニーに向かう手筈で段取りを組む。
「なぜディズニーのある千葉のホテルじゃなくて横浜なの?」
と思ったそこのアナタ、まだまだ甘い。
なんと、横浜駅からはディズニーリゾート直行便が出ているため、横浜とディズニーの組み合わせは相性がいいのだ!
…え?そんなの常識?
1.寝坊した~~~!!!
もう出オチである。
ふたりして大寝坊した。
まぁ若いふたりですから、前日の夜はそりゃあイロイロありましたけどもフフフ・・・
じゃなくて!
横浜駅からの直行便の最終は10:55。ぼくたちが起きたのは10:30。いや25分で支度してチェックアウトして駅まで走れば・・・
間に合うワケあるかい!!!
ふたりとも諦めてもう1回ベッドに潜り込んだ。どこのカップルが横浜に前日インして電車乗り継いでディズニー行くんじゃ。前乗りの意味。
2.結局着いたの午後2時前。
開園と同時に入園って話はなんだったの?と言わんばかりの予定の崩れ方である。それでもイライラしたり喧嘩になったりしないのがぼくたちのいいところ。
「まぁ寝坊しちゃった分いっぱい寝られたし、絶対乗りたいやつだけ決めてあとは雰囲気を楽しもう!」
ということで目的と楽しみ方をシフトチェンジ。
ぼくは「ジャンボリミッキー」、彼女は「美女と野獣」にターゲットを絞る。Dオタの方たちから怒られそうなスッカスカの楽しみ方である。
3.ジャンボリミッキーは場外もステージ。
入園してまずディズニーアプリからエントリー(抽選申込)。このエントリーで当選しなければジャンボリミッキーのステージを近くで見られない。
結果は…外れ。しかし、こんなことでめげるぼくではない。
場外には場外の楽しみ方があるんじゃい!
場外の楽しみ方、それはミッキーやダンサーさんたちと一緒に踊ること。
どんな感じかイメージ湧かない人はこの動画を見てみてね!
事前に覚えて踊りを完全に覚えているぼく、全力で踊り切りました。
あとダンサーのお姉さんが可愛かったです。まぁぼくの彼女のほうが可愛いけどね!
4.「『美女と野獣』、本日初めて100分切りました~!」
いや、聞いたことないセリフ!
あまりの衝撃にぼくの中の粗品が出てきてしまった。
キャストさんに聞いたら待ち時間は95分。本日初めての記録らしい。ぼくもぼくで「待ち時間が3桁じゃない!早い!」と思ってしまっている。脳内大麻痺である。
12月の寒空の下、90分以上も待つ経験はなかなかない。周りを見渡すと、友だちやカップルで来ているのにケータイを触っている人たちもちらほら。気持ちは分かるけど、なんだかなぁ。
ぼくたちはと言うとこの旅行でお互いに撮った写真を見せ合って思い出話に花を咲かせる。
「カップルは遊園地で別れがち」なんてジンクスがあるけど、それは疲れたときにその人の「疲れたときの姿」が出てしまうからだろう。
不機嫌になってしまう人、自分の世界に入り込んで黙ってしまう人。別れの原因になるのはだいたいこのふたつではないだろうか。
ちなみにぼくはホントに疲れると黙るタイプである。彼女といるときは出さないけど。
写真を見せ合ったり、寒さを理由にハグしたりじゃれ合ってみたり。そんなこんなで入城。終わってみれば意外に早かったなぁ。
ランド一番人気のアトラクション『美女と野獣』、さてさてこれだけ待ったんだハードルはだいぶ上がってるぞ?
5.そして、彼の手の平は回る。
良かった…いやホントに良かった…
実はぼく、「美女と野獣」の映画を観たことがなかった。
「呪いにかけられた王子が愛を知ることで元に戻ることができる物語」ぐらいの理解しかない。こんなの『山月記』を「出世レースを脱落した男が虎になる話」ぐらいにしか捉えていないのと一緒だ。ちょっと違うか。
だから、正直楽しめるか不安だったのだが…そこは天下のディズニーランド。万人が楽しめるアトラクションを作らせたら右に出るものはいないな。
彼女もとても感動している様子。普段は照れ屋なこともありあまり密着してくれないのだが、アトラクション終わりには彼女の方から腕を絡めて来て上目遣いで一言。
連れて来てくれてありがとう、と。
はいもう優勝です!
クリスマスディズニー最高!
みんなもクリスマスには!
ディズニー!行こうぜ!