※ ド初っ端から、『孤独のグルメ』の主人公、井之頭五郎になり切る独身アラサー男が出てきますので、ご注意ください。
腹が。減ったーーーー。
こうしちゃいられない。ごはん屋さんを探さなければ。
仕事が片付いて、今の時間は・・・・・・13時30分か。遅めのランチではあるが、だいたいのお店のランチタイムは14時まで。まだいける。
・・・・・・そうだ。ちょっと行ったところに前から気になっていたラーメン屋があるな。行ってみるか。
・・・・・・
・・・
おいおい。それはないだろう。
もう「準備中」?オーダーストップ早めの店だったか。しまったなぁ~。
こっから店を探すにも、時刻は13時45分。個人経営の定食屋はもう閉まっちまう。・・・・・・仕方ない、某ハンバーガーチェーンの店にでも行って、軽くつまむか。
・・・・・・
・・・
おっ。道中にからやまの看板発見。
カリカリの衣に、じゅわ~っと肉汁溢れる肉厚な鶏肉・・・・・・いかん、急にから揚げの口になってきた。
から揚げ「で」いいんじゃない。から揚げ「が」いい。
今日の昼メシはからやまにしよう。そうしよう。
さて、と。
せっかくからやまに来たんだ。から揚げを食べなければ嘘だろう・・・んん!?
ほぉ~。豚のから揚げ。そんなものもあるのか。しかも、鶏のから揚げと合盛り。
欲張りな男心をしっかり分かってるな。
カレーもあるのか。
カレー専門店じゃないところにあるカレー。どうしてこんなに心躍るんだ。蕎麦屋さんの中華そば、みたいな。
親子丼まで!?
炭火焼で焦げ目がついただろう鶏肉・・・・・・美味そうだなぁ~~~。しかもから揚げのセットもある。揺れる揺れる。
から揚げにトッピングが付いたパターンもあるのか!?タルタルソースを纏ったチキン南蛮、辛く味付けした卵をかけた赤辛、ネギと酸味の効いたタレの油淋鶏・・・・・・悩ませてくるなぁ~~~!
鶏肉の迷路に迷い込んじゃったな。腹が減っているからどれも美味しそうに見える。
焦るんじゃない。俺は腹が減っているだけなんだ。
・・・・・・よし。
「すみません」
「はーい」
「このネギ極ダレ丼と味噌汁、あと・・・・・・単品でから揚げと極ダレから揚げ、ひとつずつください」
「かしこまりました。丼のご飯大盛は+100円になりますが、いかがされますか?」
「えーと・・・・・・結構です」
「かしこまりました」
ふぅ・・・・・・なんとか迷宮を抜け出した。
タルタルソースのチキン南蛮も捨てがたかったが、やっぱりネギが捨てがたい。自炊のためにネギ買っても、なかなか使いきれなくて最後はくたっとさせちゃうんだよなぁ。
・・・・・・あっ。しまっったぁ~~~。
丼と単品で頼んだ極ダレ、両方とも被ってるじゃないか。やはり、腹が減り過ぎるとイマイチ冷静になれないな。お冷を飲んで、クールダウンだ。
「お待たせしました」
おっ、きたきた。
・・・・・・いただきます。
まずは単品のから揚げから。この1個のから揚げから、からやまは始まったんだなぁ。
う~ん、美味い。カリカリの衣から溢れる肉汁。ウチでは出せない旨みだ。ひとり暮らしで揚げ物はなかなかなぁ。
お次は極ダレ丼。大き目サイズのから揚げにネギとタレを絡めて・・・・・・美味い!
タレが少し酸味が効いているのがいい。ちょっとの酸っぱさが揚げ物の重みを軽減してくれている。
・・・・・・
・・・
黙々と食べ進めてきたが、味に変化が欲しいな。からやまは「かつや」系列のお店のはずだから、大根の漬物が・・・・・・
なにっ!?
からやまは卓上にいかの塩辛を置いているのか!これは嬉しい誤算だ。
子どもの頃は、親父のツマミに出てたこれを一口食べては顔をしかめていたが、今となっては大好物。文字通り、オトナな味ってわけだ。
「かつや」おなじみの大根の漬物も健在。これ、ちゃんと美味いんだよなぁ~。
・・・・・・
・・・
塩辛と漬物、マヨネーズで味変を繰り返しながら、キャベツの一片、米の一粒も残さず完食。
御馳走さまでした。